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研究報告(生活習慣病改善効果)
  • コレステロール低下について
  • 動脈硬化の予防について
  • 血圧低下について
  • 糖代謝・メタボリックシンドローム改善について
  • 認知症(アルツハイマー)について

「最近、ズボンやスカートがきつくなった」という人は、メタボリックシンドローム(注)かもしれません。おなかの内臓のまわりに脂肪がたまり、高血糖、高血圧、脂質異常が重なると、動脈硬化が進み、やがて狭心症や心筋梗塞、脳卒中など命にかかわる危険な病気が引き起こされます。 平成18年の国民健康・栄養調査によると、メタボリックシンドロームが強く疑われる人とその予備軍を合わせた数は、40~74歳で約1940万人と推定されます。このメタボリックシンドロームを予防・改善するには、運動習慣や食生活の改善が欠かせません。そこで、40歳代を中心とした健康な人を対象に、日常の食生活にクロレラを取り入れることによりメタボリックシンドロームを予防できるかどうか検討しました。

(注)メタボリックシンドロームの診断基準:●腹囲 男性85cm以上/女性90cm以上 ●中性脂肪150mg/dl以上
またはHDL(善玉)コレステロール40mg/dl未満 ●最高血圧130mmHg以上
または最低血圧85mmHg以上 ●空腹時血糖値 110mg/dl以上

研究報告-メタボリックシンドローム改善(1)
高血圧や代謝異常が改善され、メタボリックシンドロームのリスクが低下

クロレラ錠摂取が事務系労働者のメタボリックシンドローム危険因子に及ぼす影響
応用薬理 78,87-92(2010)

【投与条件】
事務系の仕事をしている人45名(平均年齢43.2歳、男性21名、女性24名)に、チクゴ株クロレラを1日6g摂取してもらいました。試験期間は、2週間の非摂取期間と6週間の摂取期間の合計8週間とし、開始日と6週間後に身長、体重、血圧の測定と採血を行ないました。なお、試験期間中の食生活や運動などの生活習慣は普段どおりにしてもらうようにしました。

すべての参加者における検査結果では、以下の検査項目においてメタボリックシンドロームのリスク低下を示唆する改善が見られました。

・血糖値の有意な低下(HbA1c):5.1%→4.8%
・動脈硬化指数の有意な改善(AI):2.5→2.2
・肝機能指標の有意な改善(γ-GTP):28.9→26.6U/L
・善玉コレステロールの有意な増加(HDL-C):60.6→64.3<
・中性脂肪(TG)の低下:120.5→104.0

高リスクグループにおいて、顕著な改善が認められました

対象者の中から、高血圧の17名と高血圧でない28名について試験データを比較すると、高血圧群は非高血圧群に比べ、血圧だけでなく総コレステロール、中性脂肪、肝炎や脂肪肝などの原因となる肝機能の悪化の指標であるALTやγ-GTP(肝機能指標)の値も高く、メタボリックシンドロームの危険因子を多く持っていることがわかりました。

チクゴ株クロレラ摂取前後の変化を見ると、表1に示すように、高血圧のグループにおける最高血圧が有意に低下しました。

(表1)非高血圧群 および 高血圧群のチクゴ株クロレラ服用後の血圧変化

また、γ-GTP、ALT(ともに肝機能の指標)、総コレステロール、中性脂肪の値は、いずれも図2で示されるように、チクゴ株クロレラの摂取により高血圧のグループにおいて、非高血圧のグループと比較して顕著にその数値が低下したことが分かります。

これらの臨床研究から、チクゴ株クロレラが特に高血圧の人の代謝異常を改善し、メタボリックシンドロームのリスク低減に貢献する可能性が大きいことを示しています 。

メタボリックシンドロームの原因物質「アディポサイトカイン」

最近、脂肪がメタボリックシンドロームを引き起す「アディポサイトカイン」という物質を分泌することがわかってきました。この物質には大きく分けると善玉と悪玉の2種類があり、善玉の「アディポネクチン」というタンパク質は、動脈硬化や高血圧、糖尿病などを防ぐ働きをします。これに対し、悪玉には炎症を引き起こしたり、血糖値や血中脂質を上げる物質、動脈硬化を促進させる物質、血圧を上げる物質などがあります。健康な人の脂肪組織では善玉物質が多く分泌されますが、肥満になると悪玉物質の分泌が急激に増え、善玉のアディポネクチン量が極端に減少することがわかっています。そこで、メタボリックシンドロームの予防の鍵となる善玉・悪玉物質の分泌に対して、クロレラがどのような影響を及ぼすかについて実験を行ないました。

研究報告-メタボリックシンドローム改善(2)
チクゴ株クロレラが善玉物質の分泌を促し、糖・脂質代謝を改善

肥満マウスの糖・脂質代謝およびアディポネクチンの分泌に及ぼす影響
2010年 日本栄養食糧学会

【投与条件】
マウスを通常の餌を与えたグループ(通常食群)、高カロリーな餌(肥満食)を与えてメタボリックシンドローム状態にしたグループ(肥満食群)、肥満食にチクゴ株クロレラを5%混ぜた餌を与えたグループ(5%クロレラ食群)の3グループに分け、13週間飼育して血液分析を行ないました。

肥満食によって増加した悪玉物質がクロレラ摂取で低下

その結果、善玉のアディポネクチンは5%チクゴ株クロレラ食群で有意な上昇が認められました(図1)。同時に、悪玉物質のMCP-1(炎症誘導因子)の値も、肥満食群と比較して有意に低く、通常食群と同程度に抑えられていました(図2)。

このように、善玉物質の分泌が促進され、悪玉物質の分泌が抑えられることによって、血糖値とインスリン抵抗性指数(インスリンの働きを示す指標、数値が高いと働きが正常でない)も5%クロレラ食群では、肥満食群と比較して有意に低下しました(図3・4)。

これらの結果により、チクゴ株クロレラを与えることで脂肪から分泌される悪玉・善玉物質の分泌が改善され、メタボリックシンドロームを予防できる可能性が明らかになりました。