有害重金属の1つである鉛は、普通に生活をしている人でも、実は食べ物や水から毎日51μgを経口的に摂取しています。アメリカでは約100万個規模の回収となった、鉛を大量に含む中国製のおもちゃ事件も起こっています。この身近な鉛汚染に対して、発達中の脳(子供)はとても感受性が高く、育ち盛りの子供たちへの影響が危惧されています。
チクゴ株クロレラには、体内に溜まった鉛を体外へ排出する機能が確認されており、その研究の内容をご紹介いたします。
クロレラ摂取が鉛・メチル水銀の体外排泄を促進する!―クロレラで子供達を守るー
鉛排泄:Toxicology and Industrial Health,25(8),551-556,2009
メチル水銀排泄:The Journal of Toxicological Science,35(1),101-105,2010
【投与条件】
マウスに2種類の鉛を溶かした液(20、40mg/匹)とチクゴ株クロレラ100mgを与え、クロレラを投与しないマウスと比較し、24時間後の血液、肝臓と腎臓、排泄された糞について分析。またメチル水銀の実験は、メチル水銀を溶かした液(5mg/kg体重)とチクゴ株クロレラ100mgをマウスに与え(同様にクロレラを投与しないマウスと比較)、24時間後に分析を行ないました。
この結果、チクゴ株クロレラを投与した場合に、非投与と比較して、血液や肝臓、腎臓中の鉛濃度が著しく減少することがわかりました(図1)。
また、糞中の鉛の量を測定すると、チクゴ株クロレラを与えたマウスでは鉛の排泄量が顕著に多くなっていました(図2)。これらの研究から、中毒を起こす有害物質である鉛に対するチクゴ株クロレラの優れた体外排泄効果が検証されました。
一方、メチル水銀の実験結果においては、チクゴ株クロレラを与えたマウスの場合、糞や尿の中への水銀の排泄量が、クロレラ非摂取のマウスと比較して約2倍に増加していることが確認されました(図3)。
これらの実験研究により、中毒を起こす有害な重金属の鉛や水銀の体外排泄を促進するチクゴ株クロレラの優れた効果が検証されました。
水銀のデトックスに関しては、古くは水俣市立病院の三嶋医師による報告があります。有機水銀中毒である水俣病患者9名にチクゴ株クロレラ4.5gを3ヵ月間投与したところ、手足の不快なジンジンとする感じが軽快し、ヘモグロビン・赤血球数(酸素運搬機能)、血清たん白質(肝機能指標)が増加するなど、チクゴ株クロレラが慢性有機水銀中毒患者の栄養障害の改善に有効であることが報告されています。